アクセサリーの台座や枠から外れてしまったダイヤモンド。そのままでは身に着けられないし、破損品だから価値がなくなってしまったものだと思っていませんか?
ダイヤモンドには、他の宝石にはない特別な価値があり、アクセサリーやジュエリーの台座や枠がないものは、「ダイヤモンドルース」と呼ばれ、それそのものにも値段が付きます。
結論から言うと、ルース(裸石)だからといって評価が下がることはなく、むしろジュエリーの状態より査定額が上がることも多いです。本記事では、そんな「ダイヤモンドルース」の買取事情と、ルースの方が評価しやすい理由について解説します。記事後半では、より高く買い取ってもらうためのポイントもまとめているので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
ダイヤモンドルースとは?
「ダイヤモンドルース」とは、掘り出したダイヤモンド原石をカットや研磨した状態のもので、日本語では「裸石」と呼ばれます。ルースになった後は、ダイヤモンド自体が加工されることはほぼありません。
指輪やペンダントの台座や枠にセットする直前の状態、または台座や枠から外れてしまった状態ですが、高品質なダイヤモンドは希少価値が高いため、ルースの状態で流通している場合も珍しくありません。
ダイヤモンドルースでも買取は可能?
結論から言うと、ルースの状態でも買取は可能です。キズが付いたり欠けてしまったものでも、買取店によっては加工し直すことが可能です。
ただし、お店によって取り扱いが変わるので、事前に問い合わせてみると良いでしょう。
ダイヤモンドルースの市場価値と需要
ダイヤモンドはアクセサリーやジュエリーとしてのイメージが強い商品ですが、市場では一部の有名ブランドを除き、ダイヤモンド(ルース)の価値のみが査定されます。台座や枠の加工費、デザイン費などは査定価格に含まれないことが多く、投資目的で購入する人も多いです。
一方、ダイヤモンドルースのカットや研磨のクオリティは、査定価格に大きく影響します。ラウンドブリリアントカットやプリンセスカットといった難しい加工が施されたダイヤモンドも投資対象として十分価値が認められます。
ダイヤモンドルースの買取について
ダイヤモンドがルースのままでも買い取って貰える理由に「4C」や「鑑定書」があります。
4Cとはダイヤモンドの品質を決定するCarat(カラット)、Color(カラー)、Cut(カット)、Clarity(クラリティ)の頭文字をとったものです。国際的に認められた評価基準として、世界中のダイヤモンド取引において、その価値や相場などの目安として使用されています。
鑑定書とは、ダイヤモンドの品質を評価・鑑定した際に発行される品質保証書のことで、4Cによる評価や形状、サイズといったルースの価値を示す基本的な情報が記載されています。
「4C」や「鑑定書」といった評価基準・証明書がダイヤモンドそのものに付与されるため、アクセサリーになっていなくても価値を判断できます。
一方、宝石(カラーストーン)には、ダイヤモンドの4Cのような明確な鑑定基準がなく、正確な価値を見出すのが非常に難しいとされています。それでも、石を見られる業者であれば、ルースの状態でも色や内包物、表面の傷を確認して評価できます。
ルースの状態だと評価が下がる?査定のプロの見解
ここからは、ルースを売るときに気になる「石だけだと安くなるのでは?」という疑問について、DDJapan代表の解説をもとにお答えします。
ルースで持ち込まれる方は意外と多い
査定に持ち込まれる品物は、9割ほどがジュエリーの状態です。ただ、次のようにルースの状態で持っている方も意外と多くいらっしゃいます。
- 自分で石を外して、鑑定書と一緒に保管している
- 業者に外してもらい、リフォームに使おうと思っていたが、機会がないまま持っている
- メレダイヤ(脇石に使われる小さなダイヤ)を外して、リフォーム用や誰かにあげるために取っておいた
こうした方の多くが、「もうジュエリーの状態じゃないし、石だけだから価値がないのでは」と、売るのをためらっています。
ルースだからといって評価が下がることはありません
正直に申し上げて、ルースだからといって評価が下がることは、絶対にありません。
ノンブランドのジュエリーは、ジュエリーの状態でも、中石と脇石の査定金額、枠の18金やプラチナの種類と重さを、それぞれ別々に評価して、その合計で製品全体の評価を出しています。製品として価値のあるデザインであれば付加価値をプラスしますが、基本はあくまで「ルースの評価+枠の評価」です。ですから、石だけになったからといって、石そのものの評価が下がることはないのです。
むしろルースの方が査定額が上がることも多い
逆に、ルースの状態だと価値が上がることが非常に多いです。ルースであれば、ピンセットでつまんでカラーをチェックする台に乗せ、石を360度すべて確認できます。その分、グレードを踏み込んで判断できるからです。
一方、ジュエリーに留まっている石は、次のような留め方で、石の一部が隠れています。
| 爪留め | 爪で石を押さえて留める、最も一般的な留め方。爪の下が見えない |
|---|---|
| 覆輪留め | 石の周りを地金で囲み、石の横を隠すように留める |
| 彫り留め | 枠の中に深く埋め込むように留める |
爪や枠に邪魔をされて、ダイヤや色石のグレードがよくわからない状態で査定することがあるのです。しかも、爪の裏に内包物や傷が隠れていたり、それを隠すためにあえてその位置で留めていたりすることも非常に多くあります。そのため、石全体が見えない場合は、どうしても低めに査定してしまうことが多いのです。
ルースなら隠しようがないので、思い切って踏み込んでグレードを判断できます。ルースだから安く評価される、とは決して思わないでください。
鑑定書・鑑別書も一緒にお持ちください
ルースと一緒に鑑定書や鑑別書を保管している方も多くいらっしゃいます。古いものでも査定の参考になりますので、ぜひ一緒にお持ちください。鑑定書の見方は中央宝石研究所(CGL)の鑑定書の読み方でも解説しています。
これから売る場合、石を自分で外す必要はありません
すでにルースになっている石はそのままお持ちいただいて問題ありませんが、ジュエリーの状態のものを売るためにわざわざ外す必要はありません。私たちは枠に留まったままでも石のグレードを判断できますし、変形ダイヤや柔らかい色石は、ご自分で外そうとすると割れや欠けが起きやすく、価値が大きく下がってしまいます。詳しくは変形ダイヤモンドの記事をご覧ください。
ダイヤモンドルースの買取事例
ここからは、DDJapanの買取実績を見ながら、ダイヤモンドルースの買取相場の例を紹介します。
1.07カラット、自社買取額110万円、当社推計の他社相場66万円のダイヤモンドルースです。鑑定書(画像参照)を見ると、カット(輝き)はVery Good、カラーグレードはDで最高ランク、クラリティ(透明度)はVVS1(ごくごくわずかな内包物)となっており、非常に高品質なダイヤモンドであることがわかります。
1.203カラット、自社買取額46万円、当社推計の他社相場27万円のダイヤモンドルースです。鑑定書(画像参照)を見ると、カット(輝き)はGood、カラーグレードはF、クラリティ(透明度)はSI1(わずかな内包物)となっています。
次は似たようなサイズのルースふたつを比較して見てみましょう。ひとつ目は0.596カラット、自社買取額15万円、当社推計の他社相場9万円のダイヤモンドルースです。鑑定書(画像参照)を見ると、カット(輝き)はGood、カラーグレードはF、クラリティ(透明度)はVVS2(ごくごくわずかな内包物)となっています。
ふたつ目は0.505カラット、自社買取額4万5,000円、当社推計の他社相場2万7,000円のダイヤモンドルースです。カット(輝き)はPoor、カラーグレードはJ、クラリティ(透明度)はSI2(わずかな内包物)となっています。
一見同じように見えるダイヤモンドでも、評価によって価格が大きく異なることもあるため、査定の大切さがわかります。
ダイヤモンドルースを高く売るポイント
ここからは、お手持ちのダイヤモンドルースを高く売るコツを見ていきましょう。本記事では、次の3つのポイントに絞って解説します。
- 4C
- 証明書(鑑定書)
- 買取業者選び
ダイヤモンドの4Cの理解
ダイヤモンドの価格には、「品質」が大きく影響します。評価基準はCarat、Color、Cut、Clarityの頭文字をとった「4C」が用いられます。
それぞれの評価基準を簡単に解説すると、Caratは宝石全体の重さを測る際の単位で省略表記は「ct」、1.0ctは0.200gです。重さだけでなく、ひとつぶんの大きさでも評価が変わります。1.0ctのダイヤモンド1個と0.1ctのダイヤモンド10個ではどちらも重さは同じですが、1個で1.0ctのダイヤモンドのほうがより希少性があり、価値の高いダイヤモンドです。
Colorは、ダイヤモンドそのものが持つ地色のことです。グレードはDからZまでの23段階あり、より無色に近い方が価値が高まります。
Cutは、ダイヤモンドの輝きや煌めきを評価する基準です。カットの仕方や研磨のクオリティで決定しており、グレードは5段階あります。
Clarityは、ダイヤモンドの透明度を測る基準です。表面や内部に含まれる天然の内包物や疵(キズ)の程度で評価します。グレードは11段階です。
証明書の有無
ダイヤモンドは「ダイヤモンドグレーディングレポート(宝石鑑定書)」と呼ばれる証明書を発行できます。鑑定書には4Cなどを基準に評価した品質や、本物のダイヤモンドであることなどが記載されており、信頼度を担保できる書類として買取の際には重要視されるものです。
また、ダイヤモンドの鑑定は非常に難しいため、信頼できる鑑定書を発行できるのは一部の機関に限られています。
代表的な鑑定機関には、「中央宝石研究所(CGL)」、「米国宝石学会(GIA)」、「AGTジェムラボラトリー」などがあり、これらの鑑定機関が発行した鑑定書が付いたダイヤモンドは、買取の際にスムーズに商談が進むといったメリットもあります。
信頼性のある買取業者の選定
信頼と実績のある買取業者を選びましょう。DDjapanは、ダイヤモンド業界約30年のベテラン査定士が直にダイヤモンドを査定しています。査定結果をロジカルに説明してもらえるため、納得のいく取引が行なえます。
また、DDjapan代表はダイヤモンドの採掘・加工・流通などを主な事業とするデビアス社公式ダイヤ研摩業者の日本法人代表を務めた経歴もあり、世界中の市場を考慮した客観的な査定が行える点も強みです。
動画でも解説しています
ルースの査定ポイントは、DDJapan公式YouTubeチャンネルでも代表が解説しています。あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 枠から外れたダイヤモンド(石だけ)でも売れますか?
A. 売れます。ノンブランドのジュエリーは、ジュエリーの状態でも石と枠を別々に評価しているため、ルース(裸石)だからといって評価が下がることはありません。
Q. ジュエリーの状態とルースの状態、どちらが高く売れますか?
A. ルースの方が査定額が上がることも多いです。ルースは石全体を360度確認できるため、爪や枠に隠れた部分がなく、グレードを踏み込んで判断できます。
Q. 取り外したメレダイヤ(小さなダイヤ)も買取できますか?
A. 買取できます。リフォーム用などに取っておいたメレダイヤも、ルースの状態のまま査定いたします。
Q. 古い鑑定書・鑑別書も持っていった方がいいですか?
A. ぜひお持ちください。古いものでも査定の参考になり、付加価値を判断するうえで役立ちます。
Q. これから売るために、ジュエリーから石を外した方がいいですか?
A. 外す必要はありません。枠に留まったままでも査定できます。ご自分で外そうとすると、石が割れたり欠けたりして価値が下がることがあるため、ジュエリーはそのままの状態でお持ちください。
まとめ
「ダイヤモンドルース」の買取について解説しました。台座や枠から外れてしまったものは、アクセサリーやジュエリーとしての価値が落ちてしまったかのように思うかもしれませんが、ルースだからといって評価が下がることはありません。むしろ石全体を確認できる分、ジュエリーの状態より高い査定額になることも多くあります。
DDJapanはダイヤ・宝石の卸の会社として、ルースの状態でも一点ずつ踏み込んで査定いたします。マイナスな考えは捨てて、鑑定書・鑑別書とあわせて、ぜひお持ちください。

