翡翠(ひすい)は緑色の半透明の輝きが美しく光る宝石です。日本でも古くから利用されてきた歴史を持ちます。主に、東洋を中心に人気が高いです。
今回の記事では、翡翠を高く売る方法、買取価格や価値基準についてご紹介いたします。
ぜひ、翡翠の売却を検討している方は、参考にしてみてください。
翡翠(ひすい)の基礎知識
翡翠は5月の誕生石としても知られている宝石です。緑色で半透明の印象が強く、日本をはじめ古くから多くの人に愛されてきました。金以上に大切にされてきた時代もあるほどです。翡翠と呼ばれる前は「玉(ぎょく)」の名で親しまれてきました。日本・中国では「魔除け」「幸せや長寿を願うもの」として扱われてきました。
翡翠と呼ばれている宝石は鉱物学的にみて「ひすい輝石岩」と言います。緑色の部分は、鉱物「オンファス輝石」でできていることが最近わかりました。国内では研究をもとに翡翠は、「オンファス輝石とひすい輝石からなる石」とした定義が浸透しています。翡翠のもととなる輝石の鉱物は希少です。低温高圧の環境で形成される特徴がありますが、条件が難しく産出地も限られていることから、全体的な量も少なめです。
また、翡翠は多くのカラーバリエーションが確認できます。「緑色」「白色」「薄紫色」「青色」「黒色」「紫色」などが挙げられます。翡翠のイメージとして、緑色が頭に浮かぶ方も多いだけに驚く方もいるでしょう。他の輝石、クロムや鉄が混ざると色合いも変化します。緑色の中でも濃い部分は、オンファス輝石に含まれる、鉄、カルシウム、マグネシウムの鉱物で組成されていることが多いです。中でも、純粋な翡翠は無色透明に分類されます。
日本で初めて翡翠を利用したのは縄文時代中期頃です。新潟県糸魚川市で翡翠の加工を始めたことが確認できています。全世界で見ても、人類最初の関わりです。しかし、国内では奈良時代以降から利用されることが少なくなりました。翡翠の宝石文化が確認できても、その後日本が受け継ぐことはありませんでした。時は進み1938年頃。相馬御風氏により、糸魚川市地方を治めた奴奈川姫が、翡翠を愛用していた話が伝わりました。話の通り、近くの川を探してみると見つかりました。翡翠の再発見について「1938年以前に再発見されていなかったか」「なぜ相馬御風氏は翡翠についても沈黙していた期間があったのか」など謎があります。歴史背景を見た上でも興味が惹かれる宝石です。
糸井川の翡翠が生まれたのは約5億年前であることがわかっています。また、翡翠は日本に深い歴史があるため、2016年9月24日に日本鉱物科学会により国石に選定された実績があります。
翡翠(ひすい)の種類
翡翠は主に「硬玉」と「軟玉」の2種類に分けられます。
硬玉(こうぎょく)
翡翠の硬玉は「ヒスイ輝石」「ジェダイト」と呼ばれることがあります。モース硬度は6.5-7。色は緑色、白色、青色、赤色、黄色、薄紫色などが確認できます。硬玉はミャンマーを中心に産出されており、宝飾品として扱われることも多いです。硬玉に分類されるには、ヒスイ輝石が50%以上含んでいることが条件となります。また、硬玉を手に持ったとき、軟玉より重いです。
軟玉(なんぎょく)
翡翠の軟玉は「ネフライト」と呼ばれることがあります。モース硬度は6-6.5。色は白色、明るい緑色〜暗い緑色のものが確認できます。硬玉と比べるとカラーバリエーションは少なめです。産出量が多いため、安価なものが目立ちます。
また、硬玉と軟玉は19世紀の終わり頃までは同じ石として分類されていました。中国の彫刻が分析したことをきっかけに、違う石とした見方がおこなわれました。
翡翠(ひすい)とその他宝石との大きな違い
翡翠は数多くの鉱物が集まってできている特徴があります。ダイヤモンド、エメラルドなどの他の宝石は単一の鉱物でできているため、非常に珍しいです。翡翠の中でも多くの部分を占めるのは「ヒスイ輝石」です。50%以上あると宝石としての価値があります。ヒスイ輝石が少なかったり、含まれていなかったりすると価値がないと見られます。
翡翠は、ダイヤモンドよりも堅いです。モース硬度で比べるなら翡翠の方が値は低め。しかし、壊れにくさでみるなら断然ダイヤモンドよりも上です。理由は数多くの鉱物が集まっている性質上によるものです。ハンマーで翡翠を叩くなら、跳ね返すほど丈夫と言えます。
また、翡翠に似ている石として「カルセドニー」「クォーザイト・アベンチュリン」「サーペティン」などが挙げられます。素人目では判断できないことも多く、宝石の目利きの方に見てもらう必要があるでしょう。
翡翠(ひすい)の買取金額の決定方法(価値基準)
翡翠を売却予定の方は、価値基準の決定方法が気になることでしょう。
ここでは、翡翠の買取金額に影響を与えるポイントについてご紹介いたします。
カラーバリエーション・色ツヤ
翡翠の価値基準の一つとして、カラーバリエーション・色ツヤが挙げられます。代名詞として挙げられる緑色ほど、評価も高いです。透明度が高かったりピカピカしていたりする翡翠にも人気が集まりやすいです。明度やツヤに申し分ないものを別名「インペリアル・ジェード」「琅玕(ろうかん)と呼びます。翡翠を本の上に置いた時、文字がスラスラと読めるなら、かなり透明度も高いと言えるでしょう。逆に日に透かしても何も見えない場合、透明度は低いです。例え、濃い色の翡翠でも、透明度が高い場合、文字が読み取れます。
また、緑色の次に人気のカラーが紫色です。色ツヤが強く出ている場合「ラベンダーヒスイ」としての別名がつきます。
産地
翡翠の価値基準の一つとして産地が挙げられます。産出国はさまざまな国がありますが、ミャンマーのものは質が高いです。また、数も多く2000年には、1トンの翡翠が確認できています。ミャンマー産はヒスイ輝石の含有率も高いです。多くのものが宝石として価値がある、硬玉に分類できます。色ツヤが良く、見た目も良いことから高評価を受けやすいです。
種類
翡翠の価値基準の一つとして種類が挙げられます。「硬玉」「軟玉」の2種類に分けられますが、ヒスイ輝石の含有率が高い「硬玉」の方が価値が高いです。軟玉は、見た目が綺麗であっても、別の鉱物組成を持つため高く買い取ってもらえないことが多いです。
翡翠(ひすい)を高く売る方法
翡翠を売却したい場合「できるだけ高く売りたい」と感じます。ポイントを押さえて、買取金額アップを目指していきましょう。
ここでは、翡翠を高く売る方法についてご紹介いたします。
コンディションを整える
翡翠を高く売りたい場合、コンディションを整えることが大切です。表面に汚れがついていると、見栄えも悪くなります。鑑定する方も人であるため、綺麗な翡翠の方が良い印象を持ってもらいやすいです。
翡翠の汚れが激しいから、ぬるま湯に中性洗剤入れて優しく洗ってあげるのも良いでしょう。化学物質のものを利用すると、腐敗する原因になるので気をつけてください。また、翡翠は性質上壊れにくい特徴があるので、強い力を加えても、それほど気にする必要はありません。
翡翠は乾燥に弱い特徴があります。湿度の低い場所に保管することも控えてください。日々の手入れとして、定期的に水洗いすることで乾燥を防げます。
最低限のマナーとして、売る前に翡翠のコンディションを整えておきましょう。
鑑別書をつける
翡翠を高く売りたい場合、鑑別書を用意することも大切です。有無の違いによっては、大きく査定額にも響いてきます。鑑別書は翡翠の品質を保証する上で重要な役割があります。査定するときに一緒に出してください。
鑑別書は翡翠の保管場所の近くに置いてあることも多いです。売る前に近辺をくまなく探すことをおすすめします。
付属品をつける
翡翠を高く売りたい場合、付属品をつけることも大切です。箱や袋を用意すると査定額に良い影響を与えられます。保存状態も良好と見てもらいやすいです。付属品は、単体では買い取ってもらえない点も心得ておきましょう。
まとめて宝石を売る
翡翠を高く売りたい場合、まとめて宝石を売りましょう。一気に売った方が査定額もアップしやすいです。場合によっては、値段交渉がおこないやすい雰囲気になります。翡翠以外に、エメラルドやルビーなどでも構いません。
宝石以外に、バッグやアクセサリーのブランド品でもOK。何度も買取店に足を運ぶのは依頼する側としても大変なので、売りたいアイテムはまとめて査定・買取を申し込みましょう。
宝石買取専門店を利用する
翡翠を高く売りたい場合、宝石買取専門店を利用する方法があります。リサイクルショップは価値が分かる方に査定してもらえない可能性があります。
翡翠を含めた宝石を高く売りたい方こそ、宝石に特化した買取サービスを利用しましょう。目利きの専門バイヤーによる、丁寧な査定をおこなってくれます。
翡翠の買取実績などもHPに表示されていることも多いです。既に買い取ってもらったケースが確認できると安心します。宝石買取専門店を利用して、翡翠の査定・買取をおこなってもらいましょう。
まとめ
翡翠を高く売るには、付属品・鑑別書をつけて、宝石買取専門店に依頼することです。購入した時と同じ条件に揃えた上で、プロの専門バイヤーがいるお店に査定・買取の依頼を申し込みましょう。
翡翠は高価買取が期待できる宝石です。種類も「硬玉」「軟玉」の2種類に分けられます。自宅から近いリサイクルショップに依頼すると、価値がわからない方に目利きをおこなわれる場合があります。
「とにかく高く翡翠を売りたい」方は、ポイントを押さえた上で、宝石買取専門店を利用しましょう。
今回は、翡翠を高く売る方法、買取価格や価値基準についてご紹介いたしました。