市場で見かけるダイヤモンドには、宝石用から工業用までさまざまなものがあります。本記事では、その中でも研磨する前の「原石」の買取について解説します。
ダイヤモンド原石の種類やおすすめの買取先、高く売るためのコツなども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
【結論】ダイヤモンドは原石でも買取可能
綺麗に研磨され、指輪やネックレスに加工されたダイヤモンドはあっても、原石はなかなか見かけることがないのではないでしょうか。結論から言うと、ダイヤモンドは原石でも買取ってもらうことが可能です。
ただし、ダイヤモンドは原石の状態では商品として扱いにくいため、カットや研磨といった加工、品質をしっかりと見抜く知識や経験が必要となります。そのため、取り扱っている業者は多くありません。
原石とルース
ダイヤモンドの原石と混同されやすいのが「ルース」です。この2つには明確な違いがあります。
原石は、掘り出されたばかりで未加工の状態のものです。一方、ルースとは原石にカットや磨きといった加工を施し、リングやネックレスのパーツにセットされる前の状態のもので、「裸石」とも呼ばれます。
アクセサリーとして販売されているダイヤモンドは、ほぼすべてルースです。もし、見分けがつかない場合は、一度買取業者に相談してみましょう。
ダイヤモンド原石の種類3つ
ダイヤモンドの原石は大きさや品質によって3つに分類されています。
・ソーヤブル(Sawable) 正八面体の形をした原石です。希少性が高く、全体でも1〜2割程度しか採掘されません。6面や8面、12面などピラミッド型が複合したさまざまな結晶形があり、それらをカットしながらダイヤモンドに加工していきます。
・メイカブル(Makeable) ソーヤブルに次いで品質が高いとされるのがメイカブルです。ソーヤブルに比べ、形やサイズが不規則なため、個体によって価値にバラつきがあります。なかには曇りがかかっていたり、黒点が入ったものもあるため、宝石用として取り出すのに手間がかかる場合もよくあるようです。
・ニアジェム(NearGem) その名の通り、ニアー(近い)ジェム(宝石)という意味の原石です。メイカブルよりも品質が劣るため、多くの場合はレーザーや樹脂などを使って加工し、工業用に使われます。
ダイヤモンドの原石の種類は、買取査定に最も大きな違いが出る要因のひとつです。あらかじめ、確認しておきましょう。
原石の売却先は断然「買取専門業者」がおすすめ
ダイヤモンドの原石を売却するときは、買取専門業者を利用するのが最もおすすめです。専門的な知識や経験を持った鑑定士が在籍しており、適切な査定が期待できます。
ここでは、ダイヤモンド買取専門業者に依頼するときに押さえておきたい、2種類の方法を紹介します。
買取業者に直接依頼する
ひとつ目は、専門業者にじぶんで直接依頼する方法です。知識や経験が豊富なプロの鑑定士が在籍しているため、迅速でシンプルな取引が行なえます。査定額などについても細かく説明を受けられるため、納得のいく取引が可能な点も魅力です。
簡単な無料査定サービスやオンライン査定サービスを実施している業者もあるため、はじめて利用するときも安心して取引できます。
売買仲介業者を利用する
仲介業者を利用した取引方法もあります。売り手と買取業者との架け橋となり、相談から売却完了までサポートしてくれるので、安心して取引が可能です。
仲介業者自身も市場動向を把握し、査定額の交渉や契約手続きを代行してくれるため、失敗しにくい取引ができる点が魅力です。反面、自ら交渉する場合に比べ、手数料や仲介料がかかることや、売却成立までの期間が長くなってしまう点がデメリットといえます。
ダイヤモンドルースの買取事例
ここからは、DDjapanの買取実績から「ダイヤモンドルース」の買取事例を一部紹介します。ダイヤモンド原石とは異なるものですが、買取専門業者を利用する際の参考にしてみてください。
サイズは1.07カラット、自社買取額110万円のダイヤモンドルースです。他社参考価格66万円となっています。ダイヤモンドの品質を示す鑑定書を見ると、カットはVery Goodで最高ランク、カラーグレードもDで最高ランク、クラリティ(透明度)がVVS1(ごくごくわずかな内包物)となっています。
サイズは1.203カラット、自社買取額46万円のダイヤモンドルースです。他社参考価格27万円となっています。カット(輝き)はGood、カラーグレードはF、クラリティ(透明度)はSI1(わずかな内包物)です。
このように、買取専門業者に依頼することで、ルースの状態でもしっかりと査定されることがわかります。原石でも諦めずにまずは相談してみましょう。
まずは買取専門業者に相談してみよう
ダイヤモンドの原石の買取について解説してきました。原石は商品として利用するルースになる前の、採掘された状態のダイヤモンドです。売却には少しコツが必要ですが、ダイヤモンドとしての価値はしっかりとあります。悩んだら、まずは買取専門業者に相談してみてください。