無色透明のイメージが強いダイヤモンドですが、実はとても豊富なカラーバリエーションを持っており、それぞれに特徴があります。一般的には、ピンクやブルー、レッドなど象徴的な色が人気です。
今回は、そんなカラーダイヤモンドのなかでも「オレンジダイヤモンド」の特徴や価値について解説します。艶やかで安らぎを感じる、非常に魅力的なダイヤモンドです。記事後半からは、売却時の注意点や、便利な無料査定サービスも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
オレンジダイヤモンドの特徴とは
はじめにオレンジダイヤモンドがどういった宝石なのか、基本的な概要を見ていきましょう。
かぼちゃのような鮮やかなオレンジ色は少ない
オレンジ色といえば、どんな想像をするでしょうか。その名の通りフルーツのオレンジやかぼちゃのフレッシュ感、夏の太陽やひまわりのような生き生きとした活気あるイメージもありますし、赤く燃え盛るような力強さや夕日のような儚さも感じます。
オレンジダイヤモンドも、基本となるオレンジから赤味が強いか、黄色味が強いかで大きく5種類に分けられています。
- Orange Red(オレンジ味を含んだ赤色)
- Reddish Orange(赤味を含んだオレンジ色)
- Orange(丁度よいオレンジ色)
- Yellowish Orange(黄色味を含んだオレンジ色)
- Yellow Orange(黄色系オレンジ色)
ダイヤモンドがオレンジ色に変化する条件はまだまだ解っていないことも多く、はっきりとした原因は突き止められていません。一部、解っていることとして、中に含まれる不純物に窒素が多いことがオレンジ色に変化する要因です。
窒素を含むカラーダイヤモンドには、イエローダイヤモンドがありますが、含有量が非常に多くなると茶色味が強くなり、結果としてオレンジ色に見えるようになります。
原石の状態ではくすんだ茶色に見えても、研磨とカットの技術で美しいオレンジ色に輝くのがオレンジダイヤモンドです。バランスの取れたかぼちゃのような鮮やかなオレンジダイヤモンドは希少価値が高いとされています。
石言葉は「心の調和」
オレンジダイヤモンドの石言葉は「心の調和」です。淡い安らぎと深い輝きで、眺めているととても気持ちが落ち着きます。
ほかにも、太陽や春の花々など、力強い生命力を感じることから、「活力」や「復活」「再生」といった意味が込められることもあります。
赤や黄色、ピンクとも違う優しい輝きがオレンジダイヤモンドの魅力ですね。
オレンジダイヤモンドの産地は?
オレンジダイヤモンドの産地は、おもにオーストラリアの西オーストラリア州北西部にあるアーガイル鉱山と、南アフリカのハウテン州プレトリアから東に40kmほどに位置するプレミア鉱山です。
どちらも地下資源採掘企業が所有しており、アーガイル鉱山ではピンクダイヤモンド、プレミア鉱山ではブルーダイヤモンドなども多く産出されています。
オレンジダイヤモンドの価値を決める要素と価格相場
ここからは、オレンジダイヤモンドの具体的な評価方法や価格相場などを見ていきましょう。売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
オレンジダイヤモンドの評価方法
ダイヤモンドの品質と価値を評価する上で、国際的に認められている基準が「4C」です。これはオレンジダイヤモンドも例外ではありません。Carat(カラット:重さ)、Color(カラー:色)、Clarity(クラリティ:透明度)、Cut(カット:研磨)の4つから頭文字を取ったもので、それぞれの要素がダイヤモンドの美しさや希少性に影響しています。
ダイヤモンドの価値や品質を決める「4C」とは?各グレードや鑑定書、原石についても解説
1. Carat(カラット)
カラットはダイヤモンドの重さを表す単位で、1カラットは0.2グラムです。一般的に、カラット数が大きいほどダイヤモンドは希少で高価になります。重さと表現していますが、小さなダイヤモンド10個より、大きなダイヤモンド1個のほうが価値が高いという基準です。
2. Color(カラー)
ダイヤモンドは無色透明であるほど価値が高いとされています。カラーの評価は、D(無色)からZ(黄色みを帯びた)までのアルファベットで表され、Dに近づくほど無色透明度が高いということです。
3. Clarity(クラリティ)
クラリティはダイヤモンド内部の傷やインクルージョン(内包物)の程度を表した基準です。FL(フローレス:傷やインクルージョンがない)からI3(インクルージョン3:肉眼で容易に確認できるインクルージョンがある)までの等級で評価され、FLに近いほど透明度が高く価値も上がります。
4. Cut(カット)
カットは4つのなかで、唯一人の手が加わる指標です。プロポーション(各部の比率)、シンメトリー(対称性)、ポリッシュ(研磨状態)の3つの要素から評価され、Excellent(エクセレント)からPoor(プア)までの等級で表されます。カットが良いダイヤモンドは、光を効率よく反射し、美しい輝きを放つとされ、職人の腕が試される世界です。
これらに加えて、オレンジ色の割合や色味などでオレンジダイヤモンドの価値が決まります。オレンジ色が全体でどのくらいの割合なのか、ほかの色味がどの程度なのかなど、さまざまな角度から評価されるため、一般からはなかなか判断しにくいところなので、鑑定はかならず専門家に依頼するようにしましょう。
オレンジダイヤモンドの市場の買取価格
参考までに、市場で見られるオレンジダイヤモンドの価格を見てみましょう。
オレンジダイヤモンドは、0.3〜0.7カラットで30〜70万円程度、1カラットを超えてくると100万円以上で販売されています。また、色味によっては500万円や1000万円超のルース(裸石)もあるようです。
0.1カラットでおおよそ10万円程度の相場ですが、色味やカットなどで評価は大きく変わるため、注意したいところです。
世界のオレンジダイヤモンド
ここで、世界の有名なオレンジダイヤモンドをいくつか紹介します。サイズや金額はもちろん、カラーダイヤモンドならではの美しい輝きにも注目してみてください。
ザ・オレンジ(The Orange)
「ザ・オレンジ」は、14.82カラットのペアシェイプにカットされたオレンジダイヤモンドです。2013年にオークションにかけられ、当時の価格で約40億円で落札されています。1カラットあたり約2億6000万円という計算です。
大粒の涙のようなカットに、イエローとオレンジのちょうど中間の、まさに黄金に輝く特大のオレンジダイヤモンドは、ひと目見てみたいものです。
パンプキン・ダイヤモンド
1990年半ばごろに南アフリカで産出されたオレンジダイヤモンドです。後にオークションに出品され、ハリー・ウィンストン社が当時の価格で約130万ドルで落札しています。
オークションで落札された日がちょうどハロウィンの前日だったことや、濃く深いオレンジ色、5.54カラットの大粒のクッション・ブリリアントカットが「パンプキン」と呼ばれるようになった由来です。
売却先は買取専門業者一択
一般的なダイヤモンドよりも希少性が高いカラーダイヤモンド。売却するなら宝石を専門に扱った買取業者がおすすめです。とくにダイヤモンドのみの取引に特化したお店にはさまざまな強みがあります。
プロの査定士が在籍
DDJapanは、まだブランド買取店も少なかった時代から、ダイヤモンド専門で30年以上も取引してきた実績があります。国内だけでなく、海外にも独自の取引ネットワークを構築し、つねに最新の市場動向と国際的な基準に基づいた適正な価格での取引を心がけているダイヤモンド専門の買取業者です。
鑑定は、ベルギー・アントワープへの留学・駐在経験を持つ代表自ら行い、お客さまが納得のいく査定額と詳細なご説明を実践しています。ベルギー宝石学会(HRD)の宝石鑑定士資格を取得しており、裏付けのある専門知識と長年の経験で、お客さまの大切なダイヤモンドを一つひとつ丁寧に評価します。
過去の取引実績も公開しているため、お問い合わせ時にぜひご参考ください。その他、気になったところがあれば、お気軽にご質問ください。
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信頼できる鑑定書を付けよう
ダイヤモンドの売却や査定依頼の際には、ダイヤモンド鑑定書があるとスムーズで、より正確な査定が可能です。
ダイヤモンド鑑定書とは、専門機関がダイヤモンドの品質を客観的に評価し、その詳細を記載した書類です。代表的な鑑定機関には「GIA(米国宝石学会)」や「AGTジェムラボラトリー」、「中央宝石研究所」などがあります。
正式には「ダイヤモンドグレーディングレポート」という名称で、鑑定書には、カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨)の4Cに加え、研磨状態なども記載されています。鑑定書を取得するには、鑑定したいダイヤモンドを鑑定機関に提出し、自ら依頼する必要があるので注意しましょう。
馴染が薄いオレンジダイヤモンド
カラーダイヤモンド「オレンジダイヤモンド」について解説しました。
冒頭でも紹介したように、カラーダイヤモンドと聞くとピンクやレッド、ブルーなどの印象が強く、なかなかオレンジダイヤモンドを想像できる人は少ないように感じます。色味の幅も広く、正確にオレンジダイヤモンドだと判断するのは難しいため、売却したい時はなるべく専門家に依頼するようにしましょう。
DDjapanでも、オレンジダイヤモンドをはじめ、さまざまなカラーダイヤモンドを取り扱っています。買取方法も一般的な店頭買取から、宅配買取、出張買取など、お客さまのご都合に合わせて対応可能です。不安なことがあったら、ぜひお気軽にご相談くださいね。