ダイヤモンドといえば「永遠の輝き」といったキャッチコピーが定番ですよね。たしかに物質的な性質からみると、ダイヤモンドはそう簡単に劣化するものではありません。しかし、「価値」という観点から見ると、永遠というのは少し言い過ぎな気がします。それどころか、ダイヤモンドの価格は年々下落傾向にあり、個人が売り時を見極めるのは非常に難しくなっているのが現状です。
そこで本記事では、そんなダイヤモンドの価値が下がるさまざまな要因を徹底解説していきます。過去の価格推移から今後の展望、そして売却を検討するならどうすれば良いのかまで、詳しくご紹介します。ダイヤモンドの売却を考えている方はもちろん、「将来のために」とダイヤモンドを保有している方も必見の内容です。
ダイヤモンドの価格は年々下落傾向
ダイヤモンドの価格は、さまざまな要因に影響され、日々変動します。かつては「永遠の輝き」の象徴として、その価値は不変のものと考えられていましたが、近年はその状況が変わりつつあります。
ここでは、ダイヤモンドの価値を左右する主な要因と、昨今の価格下落の背景について詳しく見ていきましょう。
ダイヤモンドの価値を決める基本的な要素「4C」
ダイヤモンドの価値は、国際的に認められた評価基準である「4C」によって決まります。4Cとは、以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。
カラット(Carat):重さ。1カラットは0.2グラム
カラー(Color):色。無色透明に近いほど価値が高く、黄色味を帯びるほど価値が下がる
クラリティ(Clarity):透明度。内包物や傷が少ないほど価値が高くなる
カット(Cut):研磨。輝きに大きく影響を与える要素で、プロポーション、シンメトリー(対称性)、ポリッシュ(研磨状態)といった要素で評価される20世紀半ばに米国宝石学会(GIA)が考案したものです。4Cが導入される以前は、ダイヤモンドの品質評価は業者や国によって基準が異なり、統一された基準がありませんでした。そのため、取引の際に混乱が生じることもあったといいます。4Cが考案されたことによって、ダイヤモンドの品質を客観的に評価することが可能になり、取引が円滑化したのです。
世界的な景気不安とダイヤモンド市場
日本ではダイヤモンドはほとんどが輸入しなければ手に入らないため、世界的な経済動向に大きく左右されます。海外の情勢を無視してダイヤモンドの取引はできないということですね。
例えば、ロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクや、インフレと金利の変動などは、消費者の購買意欲に影響し、ダイヤモンドの供給量や需要量に変化をもたらします。また、世代間やその時々の流行りなどによって、消費者の嗜好にも影響を与え、ダイヤモンドへの評価が変動することも珍しくありません。
とはいえ、ダイヤモンドが物理的な鉱物として不変な価値があるといった側面に希望を抱く人もまだまだ少なくありません。しかし、次に紹介する「人工ダイヤモンド」によって、その地位も脅かされつつあります。
人工ダイヤモンドの台頭がもたらす衝撃
天然ダイヤモンドの市場を脅かす存在として、近年急速に存在感を増しているのが「人工ダイヤモンド(ラボグロウンダイヤモンド)」です。人工ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドとまったく同じ化学組成、結晶構造、物理的特性を持ちながら、人工生成が可能になったダイヤモンドとして、市場に大きなインパクトをもたらしつつあります。
人工ダイヤモンドには、次のような特徴があります。
品質の高さ:技術の進歩により、人工ダイヤモンドの品質は向上しており、肉眼では天然ダイヤモンドとの区別がつきにくくなっている
価格の安さ:人工的に生成できるため、天然ダイヤモンドに比べて大幅にコストが安い
エシカルな選択肢:紛争ダイヤモンド問題や環境負荷の低減など、エシカルな観点でも、天然ダイヤモンドより優れている
品質が良く、価格も安く、人にも環境にも優しいとなれば、率先して人工ダイヤモンドを選ぶ人が増えても不思議ではありません。また、イメージを大切にするブランド側も自社の商品としてアピールしやすいといったメリットもあります。
天然ダイヤと人工ダイヤはどちらがおすすめ? 特徴や見分け方、価格の違いを解説します!
金の価値は高騰している
ダイヤモンドと同様に、資産としての価値を持つのが「金」です。金は、近年価格が高騰しています。これは、世界的なインフレや経済不安を背景に「安全資産」としての金の需要が高まっているためです。
一方、ダイヤモンドは、金のように普遍的な価値を持つ資産とは見なされていません。「永遠の輝き」というイメージは、あくまでマーケティング戦略によって作られたものであり、実際には需要と供給のバランスによって価格が変動する商品だという事実は、しっかりと認識しておかなければなりません。
過去15年間のダイヤモンド価格推移
ここからは、過去15年間のダイヤモンドの価格推移を振り返り、その変動の背景にある要因を解説します。さまざまな外的要因によってダイヤモンドの価格が変化している点を、ダイジェストで見ていきましょう。
2010年〜2014年:緩やかな上昇とリーマンショックの影響
2008年のリーマンショック後、世界経済は低迷しましたが、ダイヤモンド市場は比較的安定していました。2010年から2014年にかけては、中国やインドなどの新興国の需要増加を背景に、ダイヤモンドの価格は緩やかに上昇。富裕層を中心にダイヤモンドの需要が増加し若干急騰気味になったほどです。
そこで世界のダイヤモンドの供給量の鍵を握るデビアス社は、供給量の調整を実施。価格の安定化を図り、反動による急落を防ぐ動きを見せています。
2015年〜2019年:価格の調整局面
2015、16年頃からは、再びダイヤモンドの価格が上昇トレンドに入りました。デビアス社の調整戦略も一段落し、急落の懸念も落ち着いた時期から、4C評価が高い良質なダイヤモンドが高値で取引されています。
また、2019年から始まったCOVID-19の影響で駆け込みの結婚ラッシュがじわじわとジュエリーダイヤモンド市場にも影響します。加えて、多くのダイヤモンド鉱山が一時閉鎖し、供給不足になるといった場面もあり、2020年の終わり頃から、価格が急騰しています。
人工ダイヤモンドが台頭してきたのもこの時期です。質の良い天然ダイヤモンドの価格への影響はまだそこまで大きくはなかったものの、現在に繋がる材料が揃ってきたといえます。
2020年〜2024年:コロナ禍とウクライナ情勢
新型コロナウイルスによるパンデミックがいよいよ本格化し、ダイヤモンド市場にも大きな打撃を与えました。サプライチェーンの混乱や消費の低迷により、ダイヤモンドの価格は一時的に大きく下落。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクの高まりや、世界的なインフレの影響もあり、ダイヤモンドの価格は不安定な状況が続いています。
そして年々存在感を増しているのが人工ダイヤモンドです。一般的な消費者向け天然ダイヤモンドはすでに人工ダイヤモンドと比較され、価格に下押し圧力をかけています。
こうしてみると、世界経済や個人消費者の嗜好、物質的な需要と供給量が常に影響し続けていることがわかります。
売却先はダイヤモンド買取専門業者がおすすめ
ここまでの解説で、ダイヤモンドの価値は永遠ではないといったことが伝わったのではないでしょうか。この記事を読んで、値段が下がってしまう前に手放したいと感じた人もいるかもしれません。
もし、お手持ちのダイヤモンドを売却したいならダイヤモンド買取専門業者がおすすめです。DDjapanは、これまで30年以上、ダイヤモンド取引に携わってきた実績があります。
ダイヤモンドの価格が年々下落傾向にあるのは、本記事で紹介した要因から見ても事実といえます。これから世界でどんなことが起こるかはまだわかりませんが、ダイヤモンドの価値は日々変動しており、専門家でも予測が難しい局面であることは確かです。
「売るかどうか迷っている」「いくらで売れるか知りたい」といった疑問は、遠慮なくDDjapanにご相談ください。どんな小さなことでも、丁寧にご対応させていただきます。







