その美しさと希少性から、長年多くの人々を魅了してきたダイヤモンド。婚約指輪や結婚指輪、特別な記念日の贈り物など、大切な場面を引き立てるアイテムとしても人気です。しかし、時間の経過やライフスタイル、好みが変化し、ダイヤモンドを手放したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、個人がダイヤモンドを売却する際に必要な書類について詳しく解説していきます。買取相場をアップさせるためのコツも紹介しているので、これからダイヤモンド売却を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
ダイヤモンド買取には身分証明書が必要
ダイヤモンド買取の際には、ほとんどの場合、身分証明書の提示が求められます。これは、古物営業法という法律で定められているため、買取業者は必ず本人確認を行う義務があるからです。
まずは、なぜ身分証明書等が必要なのかについて、解説していきます。
なぜ身分証明書が必要か
身分証明書の提示が求められる主な理由は、盗品の売買を防止し、安全な取引を確保するためです。古物営業法では、買取業者が盗品を買い取ってしまうリスクを防ぐため、売主の身元を確認することを義務付けています。
また、身分証明書の提示は、売主にとってもメリットがあります。例えば万が一、売却したダイヤモンドが盗品であった場合、身分証明書の提示によって、売主が盗品であることを知らずに売却したことを証明できる可能性が高まります。
身分証明書の提示は、買取業者と売主双方にとって、安心・安全な取引を行うために必要な手続きです。
身分証明書として認められるもの
ダイヤモンド買取の際に、身分証明書として認められる書類には、以下のようなものが挙げられます。一般的な運転免許証や保険証だけではないので、事前にチェックしておきましょう。
運転免許証:最も一般的な身分証明書です。現住所、氏名、生年月日が記載されていることを確認しましょう
パスポート:海外旅行で使用するパスポートも、身分証明書として認められます。ただし、日本国内で発行された有効期限内のものに限ります。また、所持人記入欄に現住所の記載があることが重要視されます
マイナンバーカード(個人番号カード):顔写真付きのマイナンバーカードは、身分証明書として利用できます。通知カードは身分証明書として認められないため注意しましょう。買取業者にマイナンバーを知らせる必要はありません
住民基本台帳カード:顔写真付きの住民基本台帳カードも、身分証明書として認められます。ただし、顔写真がないものは認められない場合が多いため、注意が必要です
健康保険証:健康保険証も身分証明書として認められる場合があります。ただし、顔写真がないため、他の書類(住民票の写しなど)の提出を求められることが多いです。また、現住所の記載があることを確認しましょう。近年、保険証番号をマスキングすることが求められるため、その対応ができるかも買取店に確認しておくと良いでしょう
在留カード・特別永住者証明書:日本に中長期間在留する外国籍の方が持つ在留カードや特別永住者証明書も身分証明書として認められています
身分証明書として認められないもの
一方で、身分証明書として認められない書類もあります。意外なものが含まれているかもしれませんので、こちらもチェックしてみてください。
社員証:社員証は、あくまでも特定の企業における身分を証明するものであり、公的な身分証明書としては認められません。
学生証:学生証も、特定の学校における身分を証明するものであり、公的な身分証明書としては認められません。
クレジットカード:クレジットカードは、支払い能力を証明するものであり、身分証明書としては認められません。
キャッシュカード:キャッシュカードも、銀行口座の存在を証明するものであり、身分証明書としては認められません。
通知カード:マイナンバー制度の導入に伴い発行された通知カードは、マイナンバーを確認するためのものであり、身分証明書としては認められません。
未成年の場合は保護者の同意書も必要
未成年の人がダイヤモンドを売却する場合は、身分証明書に加えて、保護者の同意書が必要となります。未成年者が単独で行った契約は、原則として取り消すことができると民法で定められているためです。
保護者の同意書について
買取業者は、未成年者との取引におけるトラブルを避けるため、保護者の同意を得ていることを確認する必要があります。そのため、未成年の人がダイヤモンドを売却する際には、保護者の同意書の提出が必要です。
同意書は、多くの買取業者がウェブサイト上でダウンロードできるようになっています。また、店舗で直接受け取ることも可能です。
事前に記入してもらう
同意書は、事前に保護者に記入してもらう必要があります。買取店に行く前に保護者から、印刷か店舗で受け取った同意書に必要事項を記入してもらいましょう。
書いてもらう内容
同意書には、おもに以下の内容を記入する必要があります。あくまで一例なので、参考程度に見てみてください。
保護者の氏名、住所、電話番号
未成年者の氏名、住所、生年月日
売却するダイヤモンドの情報(カラット数、購入時期など)
買取金額
同意日
保護者の署名・捺印
自治体ごとにあるルールの違い
未成年者の買取に関するルールは、自治体によって異なる場合があります。例えば、一部の自治体では、未成年者からの買取を禁止している場合もあるでしょう。売却を検討している人は、自分が住む自治体のルールを事前に確認しておくことをおすすめします。
買取額アップが期待できる宝石鑑定書
ダイヤモンドの買取額をアップさせるためには、宝石鑑定書の存在が非常に重要です。鑑定書は、ダイヤモンドの品質を証明する公的な書類であり、買取価格に大きな影響を与えます。
鑑定書とは
宝石鑑定書とは、宝石の品質を評価し、その結果を記載した書類です。ダイヤモンドの鑑定書には、おもに次のような項目が記載されています。
4C:カラット(Carat)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カット(Cut)の4つの要素で評価されるダイヤモンドの品質基準です。
シェイプ:ダイヤモンドの形状(ラウンドブリリアントカット、プリンセスカットなど)
寸法:ダイヤモンドのサイズ(直径、深さなど)
蛍光性:ダイヤモンドが紫外線に対して発する蛍光の強さ
鑑定機関名:鑑定書を発行した機関の名称
鑑定書を発行する機関はいくつかありますが、なかでもGIA(米国宝石学会)やCGL(中央宝石研究所)などが発行する鑑定書は、国際的にも高い信頼を得ているのでおすすめです。
鑑定書の取得方法と費用について
ダイヤモンドの鑑定書は、ダイヤモンドを購入した際に付属している場合がほとんどです。しかし、紛失してしまった場合や、鑑定書が付属していないダイヤモンドの場合は、新たに鑑定機関に鑑定を依頼して取得することもできます。
鑑定の依頼は、宝石店や鑑定機関に直接持ち込むか、郵送で行います。鑑定費用は、ダイヤモンドの大きさや鑑定機関によって異なりますが、数千円から数万円程度が一般的です。鑑定に数週間かかる場合があるため、しっかりと準備して売却交渉に臨みたい場合ば時間に余裕を持って依頼するようにしましょう。
鑑定書を取得することで、ダイヤモンドの品質を客観的に証明することができ、買取価格のアップにつながります。特に、大粒のダイヤモンドや、カラーグレードの高いダイヤモンドの場合は、鑑定書の有無が買取価格に大きく影響するため、事前に鑑定を受けておくことをおすすめします。
買取額アップのための事前準備
ダイヤモンド売却に必要な書類を解説したところで、ここからは買取額アップのために準備しておきたいポイントを3つご紹介します。
ダイヤモンドの買取額を少しでもアップさせるためには、事前準備が重要です。ぜひ、参考にしてみてください。
高額売却を実現!ダイヤモンドを高く売るためのプロのアドバイス
鑑定書
「鑑定書とは」でも解説したように、鑑定書は、ダイヤモンドの品質を証明する重要な書類です。鑑定書の有無は、買取価格に大きく影響するため、できるだけ鑑定書を添えて査定に出すことをおすすめします。
付属品
ダイヤモンドを購入した際に付属していた箱、ケース、購入証明書などの付属品も、買取価格に影響を与える場合があります。特にブランド品の場合は、付属品の有無が買取価格を大きく左右することがあるため、付属品は大切に保管しておき、査定の際には、ぜひ一緒に提出してみてください。
セルフクリーニング
ダイヤモンドは親油性が高い物質です。そのため、使用中に付着した皮脂や汚れが目立ってくると、輝きや透明感が失われてしまいます。査定前に、柔らかい布や専用クリーナーを使って、ダイヤモンドをきれいにクリーニングしておくと、査定員の印象が良くなり、買取価格アップにつながる可能性があります。
ただし、強い力を加えたり、誤った方法でクリーニングしたりすると、ダイヤモンドを傷つけてしまう恐れがあるため、注意が必要です。心配な場合は、無理に自分でクリーニングせず、買取店に相談してみましょう。
スムーズな取引のために事前準備は大切
ダイヤモンド買取をスムーズに行うためには、事前準備が非常に重要です。身分証明書、鑑定書、付属品などの必要書類をあらかじめ用意しておくことで、買取手続きをスムーズに進めることができます。
個人のダイヤモンド売却はそう頻繁にあることではありません。だからこそ、しっかりと準備を行い、納得のいく取引がしたいものですよね。
DD Japanではお客様の大切なダイヤモンドを丁寧に査定し、適正な価格で買取させていただきます。不安な点や疑問点があれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。