この記事は一般的な知識を提供するものです。当サイト(DD Japan)では当該ジュエリー(スピネル)は買取対象ではありませんので、ご理解いただけますようお願いいたします。
スピネルの基礎知識
スピネルの歴史
かつてスピネルはその色からルビーと間違われていた時代があり、歴史を紐解いていくとスピネルに関する歴史はそれほど多くないのが現状です。そのため、神秘的な魅力のある宝石でもあります。
スピネルは1587年、ルビーとは別の宝石であることが判明しました。ところが、色味がルビーにとても似ていたため、19世紀までスピネルとルビーの区別がつきにくかったと言われています。
その後、1783年になってスピネルとルビーの違いを科学的に証明できるようになり、スピネルとしての価値が認められるようになりました。当時、各国の王族でルビーとしてコレクションされていたものが実はスピネルだったという話も多く残っています。
スピネルの伝説
スピネルには古くから伝わる伝説があります。まるで物語のようなお話です。古い時代、スピネルは悪魔を呼ぶために使われていたという話があります。黒魔術師たちが身を守るためにスピネルを身に着けていたのです。錬金術師ともかかわりがあった宝石です。
魔力を持つものを有罪としていた時代には、スピネルを持ったまま相手に近づいたとき、その相手が震えたら魔力のある人物であると認定されてしまいました。スピネルのとても不思議な伝説は今も語り継がれています。
黒太子のルビーとは
スピネルはルビーと間違われて王族たちがコレクションしていた時代がありましたが、その中でも特に有名で知られているのがイギリス王室が所持する黒太子のルビーです。黒太子のルビーは、イギリス王室の王冠の真ん中にある宝石で、およそ140カラットもあります。見た目がルビーと似ているものの価値としては劣ってしまうスピネルだったことが判明したため、黒太子のルビーと呼ばれるようになりました。140カラットもある大きな原石ですから、スピネルとしては非常に価値の高い宝石であることは間違いありません。
スピネルの特徴
スピネルの見た目はとてもルビーに似ています。それは見た目だけでなく、スピネルが採掘される近くでルビーも採掘されていたことも理由のひとつです。
スピネルが採掘される場所は限られており、タンザニアやマダガスカル、タジキスタン、スリランカ、そのほかベトナムの中心部などです。特に宝石のコレクターたちには、ミャンマー産のスピネルが人気でしたが、現在はキリマンジャロから採掘されるスピネルの人気が高まっています。
見た目が綺麗な八角形のスピネルは加工しない自然な形の状態で装飾品として使われることは珍しくありません。ルビーと比較するとスピネルは手が届きやすい印象があるものの、希少価値の点から見るとルビーに比べてスピネルに軍配が上がると言われています。
スピネスの色
スピネルの代表的な色はルビーにとてもよく似たレッドです。とても美しい印象を持っており、レッドのほかにもピンクやブルー、パープル、オレンジ、グリーン、カラーレス、グレー、ブラックなどがあります。ブラックは見た目がブラックダイヤにとてもよく似ている種類です。色によってスピネルの価値は異なり、特にレッドは評価が高い傾向にあります。
スピネルが多くの人から愛される理由
原石が八面体
八面体と言えばダイヤモンドが有名ですが、スピネルも同じ八面体です。自然のままの状態で八面体なので、そのまま装飾できるのもスピネルの特徴です。八面体は見た目がコロコロして可愛らしく、宝石をコレクションする人たちの間でも根強い人気があります。
カラーが豊富に揃っている
スピネルはレッドが有名ですが、ピンクやブルー、パープル、オレンジ、グリーン、カラーレス、グレー、ブラックなどもあり、スピネルを選ぶ人の好みのカラーを見つけやすいのも特徴のひとつです。色んなカラーのスピネルを組み合わせたジュエリーも人気があります。値段もリーズナブルなので、高級な宝石には手が出ないという方でも手軽にジュエリーを楽しむことができるのもスピネルの魅力のひとつかもしれません。
誕生石として購入する人が多い
スピネルは8月の誕生石なので、8月生まれの方に人気があります。8月の誕生石で有名なペリドットやサードオニキスより誕生石としての歴史はまだまだ浅いスピネルですが、それぞれをチョイスして装飾したジュエリーを誕生日の記念として購入したり、プレゼントするケースも増えてきました。
光りにあてた時の輝き
スピネルは光があたったときの輝きがとてもキレイな印象を持ちます。宝石の輝きには屈折率や分散率が関係していますが、スピネルは屈折率も分散率もそれほど高い宝石ではありません。それなのになぜキラキラとキレイな輝きを放つのか、それは硬度が高いためでした。スピネルは硬度が7.5~8なので、他の宝石と比較しても硬度が高いことが分かります。硬度が高いと光をあてたときにキラキラと輝くため、スピネルの輝きに魅了される人が多いのです。
スピネルの買取査定の評価基準
スピネルを買取査定する場合、宝石としてカラー、クラリティ、輝き、サイズなどをトータル的に見て判断します。スピネルの場合、カラーはレッドが最も高く評価されますが、クラリティや輝き、サイズなども含めて評価するため、4拍子揃うことで高い評価を得ることができます。
スピネルを高額買取してもらうためのコツ
付属品を忘れない
スピネルに限った話ではありませんが、何かを買取してもらうときは付属品を一緒にしておくと高額買取になりやすい傾向があります。スピネルの場合、購入したときに付属品としてついてきた鑑別書や保証書、スピネルが入っていた箱などがあると高値で査定してもらえます。付属品がなければ買取してもらえないわけではないですが、付属品があるのとないのとでは査定額に差が出てしまいますので、スピネルを購入した際には付属品を無くさないように注意しましょう。
ちなみに、宝石には鑑別書と鑑定書がありまして、鑑別書はその宝石が天然宝石か、それとも人工宝石か測定したものです。鑑定書はダイヤモンドのみに発行されるものなので、スピネルの場合は鑑別書を付属品として一緒に持参しましょう。
お手入れを済ませておく
スピネルを含めた宝石は、日頃のお手入れがとても大切です。キレイな状態の宝石と、汚れた付いた宝石では明らかにお手入れが行き届いた宝石の方が高額査定になりやすいです。
宝石は普段身に着けるものなので、見た目ではわかりにくくても皮脂などの汚れた付いてしまうものです。その汚れは宝石の劣化を早めてしまいます。劣化は査定額に大きく響きます。少しでも高く買取してもらうためには、日頃のお手入れが重要です。
洗濯ものを洗濯機で洗うように、宝石はゴシゴシ洗えるものではありません。宝石が傷つかないように、柔らかい布で優しく汚れをふき取りましょう。家に帰ったら早めに宝石を外し、すぐにお手入れをすれば汚れが取れやすいので楽ですし、汚れがこびりつかないので劣化を防ぐこともできます。
どうしても汚れが取れない場合は、石けんを溶かしたぬるめのお湯で優しく洗い、しっかりとすすいで水けをふき取りましょう。くれぐれもブラシなどでゴシゴシこすらないように注意してください。
ちなみに、スピネルなど宝石を保管する場合、ほかの宝石と一緒にごちゃごちゃ保管しないことが大切です。宝石同士が摩擦によって傷つくのを防ぐためです。また、直射日光を当てないことや湿気に気を付けることも忘れてはいけません。
湿気や虫がつかないようにするために乾燥材や防虫剤を一緒に保管することもNGです。宝石の劣化を早めてしまう恐れがあります。
売るタイミングを見極める
買取業界には相場があります。同じ商品でも売るタイミングによって査定額が高くなったり低くなったりするものです。スピネルのような宝石を売るタイミングとして、そのデザインが人気かどうかが見極めのポイントになります。洋服のデザインのように、宝石にも人気のデザインに流行があります。それを踏まえて、手放す時期が適しているか判断することをおすすめします。時代にあったデザインであれば、高額買取も可能です。
デザインが流行のものかどうか確認する方法は、買取業者のホームページや、オークションなどで売りに出されて高額で取引されている宝石を確認するとわかりやすいかもしれません。すでに高額で買い取られたものと似たデザインであれば、高額査定になりやすいと判断できるでしょう。
宝石専門の鑑定士に査定を依頼する
宝石の買取は宝石鑑定士に任せるのが一番安全です。宝石鑑定士は知識が豊富であるため、そのときの需要に合った相場で買取査定額を導き出してくれます。このとき、鑑定した時の説明が丁寧だったか、無理やり強引に買い取らせようとしないかどうかなど、顧客目線で対応してくれるかどうかも判断材料のひとつにすると、安心した取引ができるはずです。
見積もりは複数依頼する
買取業者の中には、無料で査定をしてくれるところも珍しくありません。特に初めてスピネルを査定に出す場合、提示された買取査定額が妥当かどうか判断が難しいはずです。そのため、複数の業者に査定を依頼して見積もりを取り寄せ、その内容を見比べて一番高い金額を提示してくれたところに買い取ってもらえれば高額買取が可能になります。見積もりを依頼する場合は無料かどうか事前に確認しておきましょう。
信頼できる業者を見つける
ちょっとした対応でも信頼できるかどうか判断できます。スピネルを査定するとき、目の前で重さをはかってくれるかどうか必ず確認してください。もしも、依頼者の目の届かない場所で重さをはかっている場合、重さをごまかしてる恐れがあります。正しく運営している買取業者は、必ず依頼者の目の前で重さをはかり、一緒に重さを確認します。悪質な業者に騙されて、本来の査定より低い金額で買い取られてしまわないよう気を付けてくあさい。