記念日の贈り物や両親の形見、自分への頑張ったご褒美など、ダイヤモンドには持ち主の数だけストーリーがあるのではないでしょうか。そんな大切なダイヤモンドを手放す決断は、決して簡単ではありません。そうでなくても、ダイヤモンドそのものが価値のある物品であるため、「いつ売ればいいのか?」「本当に売るべきなのか?」と悩んでしまいますよね。
そこで今回は、実際にあった事例を見ながら、ダイヤモンドを手放すタイミングについて一緒に考えてみましょう。
ダイヤモンドを手放すのは意外と難しい
冒頭でもお話したように、ダイヤモンドを売る決断は、想像以上に難しいものです。個人が持つ感情的な価値、ダイヤモンドそのものの価値判断の難しさ、売却先の選択肢の多さ、そして税金といった実務的な問題など、多くの要因が複雑に絡み合っているからです。
ダイヤモンドを現金化したい! 高く売るコツや信頼できる業者選びのポイントとは
感情的な理由から
ダイヤモンドは、結婚指輪や婚約指輪として贈られることが多く、人生の特別な瞬間を象徴する宝物として愛されてきた宝石です。自分自身の過去を肯定する大切なものとして、強く心に残っています。そのため、「もったいない」や「思い出が詰まっているから」といった感情的な理由から、売却をためらう人は少なくありません。
価値判断の難しさ
ダイヤモンドはカラット、カラー、クラリティ、カットといった基本的な4C評価に加え、世界情勢や経済動向、そのときのトレンドにブランドなど、さまざまな要因から価値が決まります。素人が少し調べた程度では、実際の判断が難しく、「自分のダイヤモンドがどれくらいの価値があるのかわからない」という不安が、売却を躊躇する要因のひとつとなっています。
売却先の選択肢の多さ
個人がダイヤモンドを売却する場合、フリマアプリなどの個人間取引、質屋、リサイクルショップ、買取専門業者などが一般的な売却先です。ざっと挙げただけでも多くの選択肢があり、どの方法で売ればいいのか迷ってしまうことも、決断を遅らせる理由のひとつです。
税金
ダイヤモンドを売却すると譲渡所得税がかかる場合があります。譲渡所得とは、土地や建物、株式、宝石などの資産を売却した際に生じる所得のことです。
ダイヤモンドの場合、一個または一組の価額が30万円以下のときは原則として譲渡所得税はかかりません。ただし、同じ年にほかの資産を譲渡した場合、合算されることがあります。また、メインの仕事とは別の収入が発生しているため、確定申告も必要です。
ダイヤモンドを手放す決意をした理由5つ
それでは、実際にダイヤモンドを売却した人たちは、どのような理由で手放す決断をしたのでしょうか? 今回は、よくある5つのケースをより詳しくご紹介します。
理由①:「タンスに眠っていたダイヤが意外と高く売れた」
結婚指輪を長年タンスの奥に仕舞っていたAさん。「もう身につける機会もないし、このまま置いておいても仕方ないかな」などと考えながら、何気なくスマホで「ダイヤモンド 買取」と検索してみました。
いくつか出てきた買取専門業者のサイトを見てみると、無料査定という文字が目に止まりました。「どうせタンスの肥やしになっているだけだし、試しに査定だけでもしてもらおう」と最初は軽い気持ちで申し込んでみたそうです。
数日後、査定結果の連絡が届き、予想を上回る金額に驚きました。
「結婚指輪とはいえ、もう使わないものにこんなに価値があったなんて」
眠っていたダイヤモンドが、思わぬ臨時収入に変わった瞬間です。
理由②:「今が売り時!価格が下がる前に決断」
数年前に購入したダイヤモンドのネックレスを持っていたYさん。たまたまテレビのニュースでダイヤモンドの相場が変動していることを知りました。
「ひょっとしたら、自分のネックレスも大きく値動きしているかもしれない」となんとなく感じたYさんは、複数の買取専門業者に査定を依頼することにしたそうです。
各社の査定額を比較検討した結果、最も高い金額を提示してくれた業者に買い取ってもらうことに決めました。
「あの時売っていなかったら、もっと価値が下がっていたかもしれない」
最初はなんとなくでも、その後思い切って商談に踏み切ったことで、満足のいく取引ができたエピソードです。
理由③:「売ったお金で新しいものを買いたい」
祖母から譲り受けた古いデザインのダイヤモンドの指輪を持っていたKさん。大切なものと思いながらも、少しデザインが古く普段使いには向かないため、ずっと家に仕舞っておいたそうです。
「このまま置いておいても仕方ないし、売って新しいアクセサリーの足しにでもしようかな」
そんなことを考えながら、買取専門業者に査定を依頼したところ、指輪には意外と高い価値があることがわかったそうです。
Kさんは思い切って古いダイヤモンドを売却し、ずっと欲しかった新しいデザインの指輪を購入しました。使わなくなったダイヤモンドを有効活用できた良い例ですね。
理由④:「結婚生活が終わり、気持ちの整理をつけるために売却」
結婚指輪をしていたDさん。しかし夫婦関係が破綻し離婚することになった際、大切にしていた結婚指輪も手放す決意をしました。
鑑定士のところに持っていくと、思った以上の高い査定額に驚いたそうです。上手くいかなかった結婚生活ですが、指輪には2人の幸せな時間があったことを認めてもらったような気がしたといいます。
前向きな気持で新しい生活をスタートできたと同時に、後日たまたま耳にした話では、自分が売却した結婚指輪が新しい持ち主の手に渡り、大切にされているそうです。
理由⑤:「遺品整理で見つかったダイヤを現金化」
先日、父親が亡くなったEさん。遺品整理をしていたところ、ダイヤモンドの指輪を見つけました。指輪の価値を知るために、買取専門業者に査定したところ、かなりの価値があることが判明。
Eさんは指輪を売却し、現金化することを決めました。
「父の形見を大切にしたい気持ちもあったけど、現金化することで、父の供養にもなると思った」
Eさんは売却で得たお金を、父親の墓参りや法要の費用に充てることにしたそうです。
ダイヤモンドは売りたいと思ったときが売り時
ダイヤモンドを売却するタイミングは、人それぞれです。自分の感情やその時の事情といった内的要因と、相場や経済動向、売却相手といった外的要因が重なり、なかなか踏み切れない人も多いですが、長年ダイヤモンド買取に携わってきた側からすると、ダイヤモンドは「売りたいと思ったときが売り時」と考えるのもひとつの良い目安といえます。
もし、売却について迷ったり、不安なことがあれば、DDjapanになんでもご相談くださいね。